エコロ・インターナショナルでは国際社会貢献の一環として現在、カンボジアの水供給プロジェクトを実施中です。
2016年の実績としては、
・井戸10基設置
・トイレ10基設置
・村民に対し衛生教育を実施
・村民に家庭菜園を始めるための農業支援を実施
となります。
コエム・イェンさん一家
コエムさんには夫と子ども以外に2人の姉妹と年老いた母を養っています。自分の菜園でズッキーニやウリ、トウモロコシ、スイカなど様々な種類の野菜を栽培しており、家族で食べる食料に困ることもなくなりました。
余った野菜を市場で売ることで現金収入を得て、お米や肉を買い、家族の栄養状態も改善されつつあります。コエムさんの夫は以前、農場で汚染された運河の水を飲んだことで著しく健康を害してしまいました。夫の治療のために借りたローンも今では完済し、さらに菜園を拡大するため毎日精力的に働いています。
チュア・サムナンさん一家
安全な水を得られるようになってからチュアさんは家庭菜園に力を入れ、玉ねぎ、ズッキーニ、空心菜、バナナ、ナス、カボチャなど気候の変動に収穫が左右されないよう様々な野菜を栽培しています。
チュアさんの娘たちは現在、家庭菜園を手伝いながら、さらに菜園を拡大するための土地を整地しています。
チュアさんも、「娘たちが遠くまで仕事を探しに行かなくてもよくなったので、ほっとしています。」と喜んでいました。娘の一人は小型バイクを購入し、そのバイクで村の市場まで野菜、そして近くの村まで家族で作ったお餅を売りに行き、家族みんなで力を合わせて自立に向かって進んでいます。
ケム・ナーンさん一家
ケムさんは同居している父親が病気を患った際に治療費として借りていたお金を返済することができました。これまでは収入が安定せず毎日が不安でしたが、今では家庭菜園で収穫した野菜の販売で収入を得ているので、金銭的な心配もなくなり安心して暮らせています。
父親の病気も回復し、ケムさんの家庭菜園を手伝い、一緒に様々な種類の野菜を栽培しています。今後は貯金をし、家を建て直すという目標を持って頑張っています。
ヴァン・サメットさん一家
ヴァン・サメットさんは、これまで病気がちでしたが、安全な水を得てからは体調も良く、夫と娘の農作業を手伝えるようになりました。収穫した野菜は娘が近くの市場まで売りに行っていますが、時には野菜の卸売業者が野菜を買いに来るほどの評判です。
家庭菜園が軌道に乗ってきたため、娘は「遠くのジャングルまで日雇いの仕事に行かなくてもよくなった」と喜び、夫も日雇いの仕事を辞め、娘とともに農作業に専念しています。夫婦は今、少しずつ貯金をして食料品店かタイヤ整備ショップを開く夢を持っています。
クン・セアさん一家
クン・セアさん一家は井戸の水を使うようになってから体調を崩すこともなくなり、健康的に過ごしています。おかげで薬代がかからなくなり助かっているそうです。家庭菜園ではキュウリ、カボチャ、レモングラス、バナナ、ピーナッツなどを栽培しています。
毎朝娘を学校に送っていきがてら、学校で手作りのバナナケーキなどを販売し収入を得ています。クン・セアさん夫婦も他の家族と同じように、木造の家への建て替えを計画しています。
井戸の建設は6~8mの穴を掘り、井戸用のリングを設置します。
井戸建設と並行して、井戸を受取る家族は建設技術者より、井戸の維持・管理をしていくためのトレーニングを受けました。
また、安全な水の効果を十分に得て、健康状態や生活状況の改善ができるよう、家族は水の管理方法や衛生・栄養・家庭菜園について学びました。
4月からは井戸が使用できるようになり、その水と学んだ知識を生かし家庭菜園を始めました。
土地に合った様々な種類の野菜を栽培するようになったため、それぞれの野菜の収穫時期が異なり、6月からは毎月野菜が収穫できるようになったと家族も喜んでいます。
これらの変化は全て井戸を得たことから始まりました。
生活に使用する水の質が良くなったことで、健康状態も改善し、意欲的に働けるようになり、菜園で収穫した野菜を市場で売ることで現金収入を得られるようになりました。
各世帯の収入も向上の兆しを見せています。
支援しました井戸は、現地の人々の健康と生活状況を改善する礎となりました。
安全な水にアクセスできるようになり、彼らは今、貧困から自立する機会を得て将来への希望を持って毎日を過ごしています。
鉄筋を敷き、鉄筋同士が交差する部分を針金で固定する。
コンクリートを流し込み、表面を整える。
コンクリートが固まったら木枠を外して完成。
カテゴリ一覧
井戸の周りをコンクリートで固めるため、木枠で囲う。
土、砂、砂利を敷き基礎を整える。